理系大学院生のリアルな日常

某旧帝大でバイオ系の研究をする理系大学院生がポジティブに生きる様を書き綴る。"人生や研究生活を楽しくする小さじ一杯程度のからくり"をお届けしたい。

【研究が上手くいかない人へ】Negative is not always negative.

ブログ毎日更新生活二日目のCodyです!


ブログはオワコンなんて言われているこのご時世ですが、最近文字でコンテンツを作るのが楽しく思えてきたので続けていこうと思います!


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ネガティブデータはつらい!

さて、研究に取り組んでいる、または研究に少しでも取り組んだことのある方ならわかってくれるかと思いますが、”ネガティブデータ”ってつらいですよね…。


ちなみに僕が取り組んでいる生物系の研究におけるネガティブデータとは、「研究者の描くストーリーに反するデータ」を指しています。

その反対で「ストーリーと合致するようなデータ」”ポジティブデータ”といい、研究者が思い描くストーリー(仮説)が生命の真理と大体合致している場合、研究はどんどん進み、その結果、世界に”学術論文”という形で発表されることになります。
(実際合致していなくてもモデルの構築が上手ければ研究が進む場合ももちろんあります。)


ですので、ネガティブデータばかりだと研究は行き詰まり、世界に向けて発表することはできないのです…。


また、巷ではネガティブデータばかり見せると教授に怒られるなんて怖いラボもあるとかないとか…


あ、うちのラボは断じて違います!そんなわけないじゃないすか!(滝汗)

ネガティブデータは本当にネガティブなのか???

それでは想像してみてください。


せっかく頑張って実験しかけて得られた結果がネガティブデータであったと。


しかも夜遅くだったり、休日にわざわざしかけた実験がネガティブデータだったと…。


ほんとつらいですよね。
なんで自分ばっかりこんな目に…なんて悲観的になってしまう気持ちもわかります。


ですが、果たして本当にそのデータはネガティブなのでしょうか?


一度考える必要があるかもしれません。


生物系の実験は生命体と化学の二面性が複雑に絡まりあって行われるものなので、ちょっとした条件の違い(試薬の濃度、処理時間、温度、pH、細胞の状態、抗体の良し悪し、washの回数、顕微鏡の設定…)だけで真逆の結果が出ることだってよくあります。


また、逆にほんの少しのTips(コツ)で生命の真理に近づくことも十二分にあります。


よくネガティブデータばかりを出す学生はこう言います。


「教授から与えられたプロジェクトがハズレだった!全然ポジティブデータが出ない!」と。


それは確かにあるかもしれませんが、他人を責める前に一度落ち着いてまず自分を省みましょう!!


条件は本当に適切だったのか、途中で本来のプロトコルに反して雑にやったところはなかったか(これは絶対にやめましょう)、ネガコン、ポジコンはちゃんと置いていて実験系はworkしていることを確認したうえでネガティブだったのか…。

もし、以上の項目の中でネガティブデータに思い当たる節があったとしたら、そのネガティブデータは本来ネガティブではないのかもしれませんよ?


僕がお世話になっている先生はたまにこんなことを学生に言います。


「Negative is not always negative!!」


研究を頑張っているみなさん、今一度基本的なことではありますが気を付けていきましょう!


僕もここで記事にした以上、より一層丁寧に研究に臨んでいきたいと思います!


それでは!